学校法人 大覚寺学園 理事長 服部 精村(はっとりせいそん)
学校法人大覚寺学園は、1971年に嵯峨美術短期大学の設置認可を受け、2001年に京都嵯峨芸術大学の設置認可、さらに大学の完成年度には大学院を開設、爾来40年余、嵯峨嵐山の風光明媚な環境に育まれ、平安朝文化から連綿と続く文化と伝統に根付いた芸術教育を展開、今日に至っています。
本学を巣立った2万人を超える卒業生は、様々な分野に活躍の場を広げ社会貢献を果たしています。さらに、卒業生の子女も多く本学で学ぶ時代となり、学園40年の歴史を概観したとき、世の移ろいに感慨を禁じ得ません。
著名なフランスの劇作家のことばに「芸術家とは才能があって、いつでも初心者のつもりでいる人間のことだ。」とあります。貪欲に求めながらも謙虚な姿勢を貫く、これは嵯峨天皇が愛された文化そして芸術を重んじる心にも通ずるのではないでしょうか。それぞれが大学で学んだ技術と教養を糧に社会貢献を果たしたとき、それは何にも代え難い自分だけの自己形成の昇華の証しであり、自らの人生の軌跡にほかならないと思います。さらに、大学で得た様々な経験は忘れ得ぬ一生の思い出となるでしょう。
今後も多様化していくであろう芸術の世界にあっては、我々が予想しえない新しい分野が開拓されていくことでしょう。苦悩と歓びにみちた創作活動を通し、皆さんが思い描く理想像をひとつの「かたち」に展開させたとき、想像以上の感動が人々に伝わり、その波動がまた周囲の人々に伝わっていく歓喜の総和、そのような力をもった魅力ある芸術家を目指すとともに、その能力をぜひ京都嵯峨芸術大学で開花させてください。
京都嵯峨芸術大学 学長 三好郁朗(みよしいくお)
大学をえらぶことは高校生諸君にとって人生の大事と言えるでしょう。世間のランキングに従うか、ほんとうに自分にあったところを選ぶか、いずれにせよ、その選択を悔いのないものにするため、自分が大学になにを求めているのか、心底なにを学びたいと思っているのか、しっかり考えてくれることを祈っています。
本学の位置する京都嵯峨野は、国の内外から多くの観光客を迎える賑わいがありながら、町中の喧噪から離れた自然と、大本山大覚寺をはじめとする神社仏閣やその歴史遺産が、私たちの心身を優しく癒してくれるところです。このような環境で芸術を学び、ものづくりに没頭できるというのは、大変に幸運なことではないでしょうか。
本学は、規模こそさほど大きくありませんが、しっかりした教育プログラムと実習・制作環境が整備できています。さらに強調したいのは、本学の教育がたんなる専門技術の習得に終わるものではないということです。卒業後どのような道に進むにしても、諸君はつねに美を愛する精神的豊かさを失わず、周囲の社会を正しく理解しその発展に貢献できる存在になってもらいたい。そのために必要な知識と基本的なものの考え方を身につけることこそ、本学が諸君とともに目指すところなのです。
くわえて、本学で学ぶ2年あるいは4年のうちに、かけがえのない友を見つけることができたら、諸君の未来は大きく明るく開けることでしょう。


