嵯峨天皇にまつわるさまざまな逸話のうちでおそらくもっとも優雅なのが「花」にまつわるものでしょう。大沢池で舟遊びをしていた嵯峨天皇が、池の中にある菊ガ島に咲いていた野菊を手折り、殿上の花瓶に生けたことがありました。その時その形姿が自然と「天、地、人」の三才の法にかなっており、天皇みずからが「後世、花を生くるもの、宜しく之を以て範とすべし」とおっしゃったそうです。ここに、「いけばな嵯峨御流」のルーツがあります。
大覚寺はこの嵯峨御流の総司所(家元)。このつながりから、本学には嵯峨御流の一流の講師陣による「華道」の授業があります(※1)。在学中のすべての期間に受講できるよう、授業もグレード別にI~VIIIまで。もちろん実技と併せて「華道理論」を学ぶこともできます。そのうえさらに、大学ではもちろん短期大学でも、在学中に嵯峨御流正教授の資格取得への道が開かれています。本学ならば、嵯峨御流発祥の地である嵯峨野で京都文化の神髄に触れることができるのです(※2)。
(※1)正規の授業料以外に花代などの費用が必要となります。
(※2)この他に「書道」(正規カリキュラム)、「茶道」(カリキュラム外)の授業も受けられます。