本学附属博物館の主要な収蔵品のひとつに郷土玩具があります。中でも、郷土玩具の蒐集家、研究家であった浅見素石氏からご寄贈いただいた郷土玩具は2000点を超える数に至っています。また、これがきっかけとなり、他の有志の方々からも寄贈が続きました。
本展は、主に浅見コレクションと坂本氏・栗本両氏の寄贈品を合わせて、郷土玩具の中から京都という「郷土」を代表する存在のひとつである「伏見人形」、そして情報化社会の到来によって大きな展開をみせた「フィギュア」を一堂に展示し、その形・制作技術はもちろん、それらに人々が寄せてきた思い、その成り立ちの経緯など、「玩具/フィギュア」がいかに多様な文脈のなかにあるものなのかを感じていただきたいという主旨のもとに企画されました。
会場では、100点あまりの伏見人形とフィギュアを展示・紹介し、個性あふれる造形美を楽しみながら、それらの歴史を概観できる構成となっています。