初めまして、芸術学部造形学科陶芸2回生の柴田です。

今回は、9月17日~19日に開催した京都にある芸大の陶芸を学ぶ学生が行ったグループ展「京都同時代学生陶芸展」の様子をご紹介します!

参加した芸大は皆さまご存知、「京都市立芸術大学」「京都精華大学」「京都造形芸術大学」「京都嵯峨芸術大学」の4大学です。

場所は木屋町通りにある日本映画原点の地とされる「元・立誠小学校」をお借りしました!

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各大学から3回生~院2回生の上回生がひしめく中、私たち陶芸からは2回生男子二人で参加してきました。

この夏に制作をし、いざ会場へ!と意気込んで準備日に会場へ行きましたが、さすがは元小学校、いたるところに懐かしい黒板や机があります。

そんな中、準備が始まりました。

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各自が事前に決めた場所へ、思い思いの作品を展示します。

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場所によっては学校の備品を活かした展示も…

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当日立ち会っていた教授の方や同じ部屋で展示している方と共に、使用する場所と作品の魅力を引き出す配置を考えながら展示をしていき、元学び舎は陶芸の展示会場としての変貌を遂げました。

それでは、参加した嵯峨芸生の作品を少しだけ紹介したいと思います。

まずは、同期で参加した近藤さんの作品です。タイトルは「ミテミヌフリ」

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素材は白土に、乳白色の釉薬をかけています。手びねりでの成形です。本人からは“この作品は自身の過去に関係する。人は、他人が困っているとき、自身に不利な時、または優しさで「見て見ぬふり」をする。人の中に存在する弱さ、悲しさ、優しさ。そういった「感情」を元に創りました。”というコメントをいただいています。

次は私、柴田の作品です。タイトルはあえてつけていません。

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素材は白土に、銅を使用した釉薬をかけています。
球体や楕円球などに見られる曲線をテーマに制作しました。自身にとって魅力あるものとは何か、それを模索している段階での作品です。
制作途中では、1つ作品が割れてしまうといったトラブルや、釉薬掛けがなかなかうまくいかなかったりと、焼き上がりと完成イメージはなかなか合致しないものですが、なんとか完成し、会場で何度も配置を修正しながら設置しました。

このほかに、他大学の作品が教室や中庭、廊下、階段の踊り場にも並べられており、そのほとんどが3回生や4回生、大学院生の作品で、上回生の作品には、繊細なものから大胆なものもあり、非常に参考になりました。

今年参加した嵯峨芸の学生は少数だったため、会場の運営をはじめ、ほとんどのことを他大学の方に行っていただきました。
会期中には来場者が陶に触れるワークショップも催されていました。今年は陶による缶バッジ制作をしたそうです。

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私たちは今回が大学外での初の展示となりましたが、先生や他大学の学生の方々に支えられ、これまでにない発見や経験ができ、うれしく思います。

今回の展覧会では普段の制作の成果が表れる機会となり、学生が陶芸を個の表現手法として制作をし、そうした中で私たち2回生にとっては自身の立ち位置を考えるきっかけになる展覧会となりました。